沖縄県外在住のサラリーマンである私がキャンプキンザー(牧港補給地区)の軍用地を買った記録第4弾です。今回はキャンプキンザーの返還後の開発計画についてまとめました。前回までの記事は下記をご覧ください。



キャンプキンザー返還後の開発計画の概要
キャンプキンザー返還後の開発計画として、浦添市では2012年に「牧港補給地区跡地利用基本計画」を公表しています。作られたのは10年ほど前とやや古いですが、現行の浦添市ホームーページに確りと掲載されているほか、跡地利用に関する行政関連の各種資料にも使用されているので、現時点でもこれが生きているものと思われます。なお、民間ベースの別の案も見られますが、これは浦添市の計画とは全く関係ないものです。


浦添市の牧港補給地区跡地利用計画をみると、海側は産業振興地区としてホテル、緑地、ビーチなどが広がるリゾートエリア、国道58号線側は大部分が住宅地区として低層住宅が立ち並ぶ計画となっています。また、国道58号線およびキンザー跡地を横断する幹線道路沿いは、商業業務地区として商業ビルやオフィスビルが立ち並ぶ計画となっています。
また、計画では語られていませんが、2枚目のイメージ図のうち、右下の水色で塗りつぶされている部分は、那覇から移設される軍港および西洲地区にある民港の拡充が予定されています。このため、現在イノー(礁池)が広がっている海岸が少なからず埋め立てられる見込みです。
那覇軍港の浦添移設について
この点、軍港部分の埋め立てについては、紆余曲折ありましたが、先日の浦添市長選挙において現職の松本市長が再選されたことで、いわゆる「北側案」が採用されることがほぼ決まりました。
なお、北側案によって埋め立ての範囲が広がることで、貴重な自然が多く失われてしまいリゾートとしての価値が下がるとして、一部の方からは反対意見が出ているようです。
個人的には、北側案によって埋め立ての範囲が相対的に広くなることは残念ですが、そうしない場合、かなり深い場所まで土砂を入れなければならず、埋め立ての難航が見込まれるため仕方ない部分もあるのかなと思っています。また、那覇軍港をあの場所のままにしておくのも問題だと思いますし、(現状使用頻度が低いとはいえ)地政学上、沖縄から軍港機能を完全に無くすことは難しいですので、軍港自体要らないというのも無理があると考えています。このほか、キンザーの返還条件として明記されていないとはいえ、事実上軍港移設とキンザー返還はバーターとなっているよう感じですので、これ以上政治問題化して、返還が遅れるようなことが起きないことを願いたいです。
民港部分の拡充について
民港部分については、現在西洲にある物流エリアを拡充するとともに、リゾートエリアとしてマリーナ等を整備する方向で検討されていましたが、この3月末に概ねその方向性が定まりました。
具体的には物流区域の拡充を当初計画よし縮小した上で、リゾート地区は可能な限り自然に配慮しイノー(礁池)を残すこと、富裕層を取り込むための大型連休クルーザーが停泊可能なマリーナやビーチを整備するようです。
キンザー跡地の開発計画を見た感想等
那覇から軍港が移設される形で話が進んでいますが、それを考慮してもキンザー跡地の開発は非常に期待できるものだと思います。
イメージ図にある赤瓦で統一された街並みも素晴らしいと思います。あくまで計画なのでそこまで実現するのは難しいとは思いますが、優れたアクセス、眺望、自然環境を持つ貴重な返還跡地のポテンシャルを活かすため、最大限の取り組みをして欲しいものです。
次回はキンザーが返還された後、土地を使えるようになるまでの流れと期間について勝手に考えてみます。

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