クリエイトレストランツホールディングス(クリレスHD)は3Q営業利益黒字化でも安心できない?黒字化は一過性の米国政府補助金のおかげ 補助金効果が剥落する4Qは再び赤字転化か

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レストラン投資

優待株として人気のクリエイト・レストランツ・ホールディングス(クリレスHD)株。私も以前保有していたこともあり、今でも決算動向をチェックするようにしています。今回は1/14に公表された3Q決算について、あまり丁寧に解説された情報がないので、解説してみたいと思います。

3Q単独で営業黒字化は評価できるが注意が必要

決算を見ると3Q単独の営業利益が5.2億円の黒字ということで、「ひとまず安心」と感じた方も多いかと思いますが、同社は雇用調整助成金(10.6億円)と米国政府による補助金(5.7億円)を営業収益としてカウントしていますので、その分が嵩増しされている点には注意が必要です。

雇用調整助成金の方は当該期間の営業状況に応じて申請・計上されている可能性が高いので、あまり問題ないとは思いますが、米国政府補助金は4-5月の大規模休業時の給与補償等に対するものが遅れて計上されている可能性が高いです。つまり、本来大規模休業を行った1Qに計上されるべき米国補助金を除けばまだ営業赤字ということで、気は抜けない状況かと思います。

雇用調整助成金が多すぎるのもやっぱり気がかり

先ほど「あまり問題ないと思う」と書きましたが、3Qの雇用調整助成金の計上額が10.6億円と、1Qの22.1億円の約半分の規模に上る点はやはり気がかりです。この10.6億円が1Q、2Qの休業に対応する助成金だとすると、その分3Qの利益が嵩増しされていると判断せざるを得ません。また、3Qの休業に対応するものだとしても、感染がそれなりに落ち着いていたと思われる3Q時点でさえかなり雇用調整助成金に依存しているということなので、雇用調整助成金の特例措置が切れる今年3月からの収益への影響が懸念されます。

更に緊急事態宣言で業績下振れは必至

4Q業績見込みを見ると、やはり米国政府の補助金がないためか、3Qは5.2億円だった営業黒字が0.3億円へと大幅に縮小する見込みです。しかも、その前提となる既存店売上前年比は1月45.0%、2月60.0%と楽観的であり、足もとの感染状況を踏まえると業績下振れは必至、つまり、更なるコストカットが進まなければ再び営業赤字に転落する可能性は高いと考えられます。

同社はこれまで積極的に事業拡大してきたこともあり、もともと財務体質が脆弱です。そうした中でコロナ禍を受けて、期初に10.8%だった自己資本比率は3Q時点で4.3%まで低下しています。

ここから更に赤字が出れば債務超過となる可能性も出てきますし、増資や資本性ローンの調達などで債務超過は回避できたとしてもコロナ後の成長の足枷となるのは間違いありません。

個人的には、同社のレストランは魅力的な店が多いので、こうした経営不安が払拭されれば再度株主に復帰したいと考えていますが、外食大手としては珍しく月次の売上速報を出していなかったり、近所にある中華バイキング点が大した感染対策もされずにガラガラの状態で放置されている(撤退・業態転換の様子もなし)などの不安要素もあるので、当面は様子見を続けることになりそうです。

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