オリオンビールがキャンプキンザー軍用地を琉球キャピタルという地元企業の組成したファンドに売却したという報道がありました。
オリオンビールとどこかの議員さんがキャンプキンザーの大地主だという噂は聞いていましたが、やはり本当だったんですね。
今回は本件土地売却に伴うキャンプキンザー軍用地相場への影響と跡地開発への影響をまとめてみました。
オリオンビールの懐事情
オリオンビールはコロナ禍を受けた酒類需要減少によりコロナ前対比では減益ですが、黒字は維持しています。
ただ、今後、沖縄特別措置法による酒税の軽減措置も廃止されるとのことですし、まだまだホテル部門や飲食店向けの販売が厳しい中で、既存工場やホテルのメンテナンス費用を捻出するために資産リストラをせざるを得なくなったということでしょうか。
返還後は大規模なホテル開発も見込めたはずですが、そのような大規模投資は難しいと判断したのかもしれません。
キャンプキンザー軍用地相場への影響
今回は相対での取引ですし、譲渡先のファンドも、出資元企業や県内企業、浦添市への売却を目指すとのことですので、本件に伴う軍用地相場への直接的な影響は軽微と思われます。
むしろ、那覇新都心の例を見ると、返還が近づくにつれて市場での売買が活発になり、キャンプキンザー軍用地の相場も上がっていったようです。今回のニュースでキャンプキンザー軍用地への注目が高まれば、需要増加につながることが期待されます。
跡地開発への影響
前述のとおり、譲渡先の琉球キャピタルは、出資元、県内企業ないし浦添市への土地売却を進めるとあります。
どこに売却されるかは分かりませんが、出資元の中にはザ・テラスホテルズの親会社である地元ゼネコン国場組も含まれます。個人的にテラスホテルズが大好きなので、是非とも土地を購入して、ホテルをオープンしてほしいものです。
また、売却先候補に浦添市が含まれていることもポイントです。浦添市は先行取得で公園等の用地は既にほぼ確保済みのはずですので、仮に浦添市にまとまった土地が売却される場合は、何らかの新たな公共施設用地に充てられる可能性が高いでしょう。
報道を見ての所感等
統合計画に示された返還時期が近づいているということもあり、キャンプキンザー軍用地を巡る動きが徐々に活発になってきているように感じます。
大規模用地の開発事業者や事業内容は跡地の価値を大きく左右するだけに、今後も注目です。テラスホテルズであればホテルだけでなく周辺の空地なども含めてうまくデザインしてくれるはずなので、是非とも進出に期待したいです。
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