Apogee Symphony Desktopの詳細レビューが公開されたよ
Prosound.iXBT.comにApogee Symphony Desktopの詳細レビューが公開されています。元サイトがロシア語なのでポイントを簡単にまとめてみました。
総評
・同じ2chのApogee Duetや4chのQuartetと比べると、ハードウェアが改良されており音質も優れている。
・スペック上は高価なSymphony I/Oシリーズと同じ最高クラスの音質。計測データではSymphony I/O mk2より僅かに(1dB)優れており、素晴らしい性能。
・マイクプリアンプによる録音の品質はこれまで使用した製品の中で最高レベル。素晴らしくピュアで、非常に好ましい音。
・マイクプリエミュレーションを使えば音量が2dB上がり、少しずつ音色に変化が現れ始める。どちらを使うかはユーザーの好みの問題。
・ラインアウト、ヘッドフォンアウト、モニターアウトの音質は高い。ADAMS3Hスタジオモニターを接続すると非常に高レベルなスタジオサウンドとなる。全ての周波数帯であらゆる音が良く聞こえ、サウンドミックスは他のESSチップを搭載するDACとの相性も良い。
使用チップに関する情報と評価
・USBコントローラーはXMOSXU216。
・ハードウェアDSPはアナログ回路に影響を与えないように見えづらい場所に配置されておりブランドは不明。
・ラインアウト・ヘッドフォンアウト用にDACが2つ搭載。Duet、Quartetと同じES9016Sのほかに、Symphony I/OクラスのES9028Q2M。これがラインアウトで129dBAのダイナミックレンジと高品質のサウンドを支えている。
・ADCはデュアルモノモードで4ch AKM AK5574を使用しており、これによりラインインで123dBAのダイナミックレンジを実現している。
・アナログゲインのデジタル制御にはTHAT 5171コントローラーが用いられ、低ノイズで高品質なTI OPA1612Aを制御している。
・ヘッドフォンアンプはTI INA1620をベースにしている。ヘッドフォンアウトは他の廉価なApogee製品(Duet、Quartet)よりも大幅にパワフルで高品質。
RMAAテスト結果(24bit/44kHz)
Right Mark Audio Analysisのテスト結果は以下の通りで、全項目Excellentでした。
・Frequency response (in the range 40 Hz – 15 kHz): +0.01, -0.06dB
・Noise level: -123.3dB (A)
・Dynamic range: 122.9dB (A)
・Total Harmonic distortion: 0.00025%
・Total Harmonic distortion + noise: -108.8dB (A)
・Intermodulation distortion + noise: 0.00061%
・Stereo Crosstalk: -123.1dB
・Intermodulation at 10 kHz: 0.00042%
まとめ
音質に関する評価は極めて高く、テスト計測上はSymphony I/O mk2と同等か僅かに良いとのことです。また、マイクプリアンプの品質も「最高レベル」とかなり高い評価となっています。
チャンネル数は少ないですし、現時点ではファームウェア等が未完成ですが、宅録用オーディオインターフェイスの中では最高クラスの品質と言って良いのではないかと思います。
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