4/27日の琉球新報に「キャンプキンザーの跡地開発について有志による勉強会が開催され、地元建設業者による案が示された」との記事が掲載されていました。今回はその内容についてまとめるとともに、案を見た感想を書いてみます。
軍港位置を南側にしたい気持ちは分かる
勉強会で示されたという建設業者の案が上の図です。軍港の位置がもともとの計画(パルコの向かい)から南側(港湾施設側)に移動しているのが最大のポイントです。
現在の浦添市長がパルコ側への軍港移設を既に認めてしまっているので、この案を実現する(軍港の位置を港湾施設側とする)のは極めて難しいとは思いますが、「世界水準のリゾートを目指すためには(陽が沈む)ビーチの西側に視界を遮る軍港がない方がいい」、「これからの時代は経済よりも環境が大事で、沖縄は自然を売りにすべき」という考え方は理解できます。
地権者軽視の跡地開発にならないようお願いします
一方で、勘弁してくれよという点もあります。我が家では跡地の比較的海に近い高台エリアに戸建住宅を建てられたらと考えていますが、この業者案をみると、低層の住宅地区が見当たりません。
また、下に示している「浦添市による基本計画」や「キャンプキンザー若手地主(チームまきほ21)による案」からも大きくかけ離れています。
琉球新報の記事によると「既存市街地と跡地開発を一体的に進める『沖縄型未来都市計画』構想」とのことですが、正直なところちょっと「未来的」過ぎてついていけてません。
業者案は、「跡地全体の価値を上げる」という観点から提案された理想論的なものだとは思います(実際に話を聞いていないので何とも言えない)が、現在の地主の意向とは乖離があるように感じます。
跡地利用に関する地権者アンケートをみると、現時点で3割近くの地権者が子や孫、自身の住宅用地としての利用を希望していますし、それ以外にも賃貸物件(アパートなど)を建てて収益を得たいといった回答も2割近くあります。また、宅地として売却することで収益を得たいという業者や個人もいるでしょう。
これらを踏まえると、やはり現行の業者案では住宅エリアの確保が十分でないと考えられますし、それなりに建物の高さがあると思われる業務地区の東側に住宅地区を押し込めるというやり方は地権者の意向を軽視していると考えざるを得ません。
まとめ
那覇軍港の移設位置については南側にしたいという意向自体は理解できますが、実際は難しいだろうなというのが正直な印象です。
また、跡地開発に関しては、地権者の意向に反して戸建住宅エリアが存在しない点が気がかりなので、動向を注視する必要があると考えています。
正直、業者案について十分な情報がないのも事実なので、案の詳細をご存知の方がいらっしゃったらコメント等していただけると嬉しいです。
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