Canon G5X Mark2(MarkⅡ)というデジカメを使っています。コンパクトながら1インチセンサーを搭載し、しかも高い光学性能を持っているということで、発売直後に購入しました。
しかし、いざ使ってみるとソフトウェアの成熟度合いが極めて低く、使っていて不満に思うことが頻発しています。購入を検討されている方が後悔しないよう、気になる点をご紹介します。
ここがダメだよ、G5X Mark2
追尾AF時は電子水準器が使えない
書いてある通りなのですが、このカメラ、追尾AF選択時は電子水準器を使えません。当機種のAFモードで最も使い勝手がいいのが追尾AFモードなのですが、水準器を使うためたけにわざわざ他のAF方式に切り替える必要があり、極めて不便です。
また、撮影モードをAUTOにすると強制的に追尾AFになってしまいます。人によってはAUTOモード固定で使用する方もいると思うのですが、その場合、電子水準器を使うことはできません。
キヤノンのG1X Mark3やライバル機種のRX100シリーズではこのような縛りはなく、なぜこのような制限を設けたのか理解に苦しみます。
勝手に電源(再生画面)が立ち上がる
これは完全に不具合だと思うのですが、何もしていないのに撮影画像の再生画面が勝手に立ち上がる事象が頻発しています。
常に見ているわけではないですが、1日に3回ほど勝手に立ち上がっているところを確認したこともありました。
夜中に勝手に立ち上がると怖いですし、気を抜くと「使ってないのにバッテリーが消耗している」ということになってしまうため、非常に困っています。
RAW現像(詳細設定)を行うために撮影モードを変更する必要がある
このカメラにはカメラ内RAW現像機能があり、設定を細かく変更したうえで現像するモードがあるのですが、撮影モードがAUTOなどになっていると、この「詳細RAW現像」を選ぶことができない仕様になっています。
撮影モードを変えれば詳細設定ができるようにはなるのですが、わざわざ撮影モードに紐付けて機能を制限する意味が分からず、RAW現像をするために撮影モードを切り替える度に「何だかなぁ」と思わされます。
開発者は何を考えてこのような仕様にしたのでしょうか。お話を聞いてみたいものです。
空などにオートフォーカスが合わなさすぎ
このカメラはコントラストAF方式を採用しているので空など苦手なシーンがあるのは分かりますが、それにしても合わない。タッチパネルでコントラストを検出できそうなところを指定して試しても絶対に合わない、ということが結構あります。ソニーのコントラストAF機ではなかった経験で困り果てています。
複数枚合成の画像処理が苦手
これはキヤノン機全般に言えることなのですが、マルチショットノイズリダクションやHDRなど、複数枚合成した画像処理が苦手です。
例えば、ソニー機では撮影モードに関わらずISO感度の設定内でマルチショットノイズリダクションの有無を選択できますが、この機種ではマルチショットノイズリダクションを使えるのは手持ち夜景モードのみになっています。しかも、合成に時間がかかるほか、動体が写り込んだ時の仕上がりもイマイチです。
これはもうキヤノンの技術の限界と諦めるしかないのかもしれませんが、ちょっと切なくなります。
いいところもあるよ、G5X Mark2
色々不満を書きましたが、良いところもあります。
・24-128mm、F1.8~2.8のレンズはこのクラスのコンデジの中でも際立つ性能。
・望遠側の最短撮影距離が短めなのも物撮りには最適。
・カメラ内RAW現像はソニー機にはないメリット。
次は多分買わないけど、キヤノンには頑張って欲しい
レンズはさすが、という感じですがソフトウェアが足を引っ張っている当機種。上に書いた不満以外にも、電源と連動しないポップアップEVF 、下位機種(G7X Mark3)ではできるライブ配信に未対応など、気になる点が多々あります。
スマホも画像処理でどんどん画質が上がっている昨今、キヤノンももう少しソフトに力を入れた方がいいと思います。
このまま改善がなければ後継機を購入することはないですが、カメラの国内生産を維持している数少ないメーカーとして、また買いたいと思える魅力的な製品を作って欲しいものです。
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